足関節後方部痛症候群(PAIS)
●PAISは足関節底屈によって引き起こされる足首後部の深部痛を特徴とする
●痛みは持続的,鋭い,鈍い,放散痛と表現される
●バレエダンサー,サッカー選手,ダウンヒルランナーなど反復的な底屈曲を必要とするアスリートよく見られる
●強制的な底屈曲損傷後に急性に現れる場合もあれば,過度の使用により慢性的に現れる場合もある
足関節後方部痛の主な原因
●骨病変 ●軟部組織病変
三角骨 長母趾屈筋腱鞘炎
骨棘 滑膜炎
骨軟骨病変 関節包の圧迫
遊離体 異常筋の圧迫
軟骨腫症
距骨下骨癒合
Posterior ankle impingement syndrome: A systematic four-stage approach)Youichi Yasui 2016
長母趾屈筋腱周囲の組織
●長母趾屈筋(FHL)の腱鞘は後距骨と踵骨に付着し線維性のトンネルを形成している
●FHL腱は距骨の内外側突起の間にある溝で三角骨の内側に位置する
Arthroscopic treatment of tenosynovitis of the flexor hallucis longus tendo)Nuno Manuel Corte-Real 2012

必ずしも三角骨の存在が疼痛を引き起こすわけではない
反復的な足関節底屈運動で軟部組織が距骨後方と踵骨の間で圧迫
↓
圧迫された軟部組織が炎症し組織変性する
↓
組織が肥厚することでインピンジメントを生じやすくする
Posterior Ankle Impingement: It’s Not Only About the Os Trigonum)Nacime Salomao Barbachan Mansur 2024
長母趾屈筋の変性や腫脹がある場合
●足関節背屈可動域制限が生じることがある
●足趾の伸展制限が生じることも多い
Increased flexor hallucis longus tension decreases ankle dorsiflexion)James Michelson 2021
Kager’s fat pad(KFP)の役割
●足底屈時にウェッジパートを動かす FHL パート
●アキレス腱に入る血管を保護するアキレスパート
●滑液包内の圧力変化を最小限に抑えるウェッジパート
The functional anatomy of Kager’s fat pad in relation to retrocalcaneal problems and other hindfoot disorders)P Theobald 2006
Kager’s fat pad(KFP)ウェッジパートの役割
足関節底屈すると脂肪体が滑液包の中に徐々に移動し動きに伴う損傷リスクを最小限に抑えることができる
※赤いところがウェッジパート
The functional anatomy of Kager’s fat pad in relation to retrocalcaneal problems and other hindfoot disorders)P Theobald 2006
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