扁平足のリハビリ考え方

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特徴
 
・骨配列は保たれている
・立位や荷重時のみアーチが低下する(非荷重時はアーチが回復)
・筋・腱・関節の機能不全によって「アーチが支えられない」状態
 
 
主な原因
 
・後脛骨筋・長母趾屈筋などの足内在筋や下腿筋群の筋力低下
・距骨下関節の過剰回内
・足部固有感覚・バランス機能の低下
・靴の不適合・使いすぎによる筋疲労
 
だいたいの人は機能的にアーチが低下していることが多い。原因に対して機能性を高めると改善する見込み
目的 介入例
アーチ支持筋の再教育 後脛骨筋・足内在筋トレ(タオルギャザー、ショートフットなど)
過剰回内のコントロール 足部アライメント調整(距骨頭下制動作、足底筋膜テンション再獲得)
固有感覚改善 不安定板・バランスマットトレーニング
靴・インソール調整 内側アーチサポート、踵部安定
どれかだけでなく全部やっていきましょう。
アライメントから筋活動・固有感覚と環境調整
いきなりは良くならないので地道に鍛えるしかない

2. 器質的扁平足(structural flat foot)

 
特徴
 
・非荷重時でもアーチが低下(構造変形)
・骨格配列そのものの問題(先天的・外傷性・変性)
・可逆性が低く、完全なアーチ回復は困難
 
 
主な原因
 
・舟状骨下垂、距骨下関節の変形
・後脛骨筋腱機能不全(PTTD)
・靭帯弛緩(春靭帯、三角靭帯)
・加齢変性・外傷後変形
 
こちらの扁平足は改善が厳しい
足部アライメントを整えるよりも
残存機能で同問題なく過ごすかを考えよう
目的 介入例
アーチ支持の補助 オーダーインソール・装具(UCBL・アーチサポート)
進行予防 下腿・内側支持筋群の強化(後脛骨筋・足底筋群)
痛み・炎症コントロール 足底腱膜・距舟関節周囲への徒手・物理療法
アライメント保持 足首・膝・股関節までの運動連鎖アプローチ

残存機能をどう活かすかにフォーカスして介入しよう

 

扁平足だから痛いわけではない

 
1. 扁平足=形の特徴
 
扁平足は「土踏まず(内側縦アーチ)」が低い状態を指しますが、 それ自体が必ずしも悪いわけではありません。
生まれつきアーチが低い人もいる
 
痛みのない扁平足も多い
 
アスリートでも扁平足で問題ない人もいる
 
痛みを引き起こしやすい構造であることは間違いないので痛みの要因となる組織に負荷がかからないような工夫が必要

2. 痛みが出るのは「機能の問題」

痛みの原因は形ではなく、機能不全
たとえば…

原因 起きやすい部位
後脛骨筋の弱化 内果下・舟状骨周囲 アーチ支持不足・引き伸ばし痛
足底筋膜への過剰ストレス 踵内側〜足底 足底腱膜炎
距骨下関節の過剰回内 踵や膝のねじれ シンスプリント・膝痛
荷重の偏り 母趾球・第2中足骨頭 胼胝・疲労痛
 
3. 大切なのは「形」より「働き」
 
・痛みを防ぐには、アーチの高さよりも
 
・足指がしっかり使えるか
 
・荷重バランスが整っているか
 
・筋・腱・関節が協調して働けているか
が大切です。

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