こんにちはGEです。 今回は嶋田智明先生が監修しておられる【ケースで学ぶ理学療法臨床思考】という教科書を紹介しようと思います。
この嶋田先生が何者かというますと神戸大学で教授をしておられるお偉い方なのです。数々のリハビリの教科書を出版しており名実ともにすごい先生です。しかし、田舎者の僕はこの先生の講義も参加したことがないのでどんなお人なのかは全く分かりません。
しかしながら、湯っパンしている教科書はどれも分かりやすく僕も愛用させてもらっているのでここに紹介したいと思います。
【ケースで学ぶ理学療法臨床思考】ははっきり言って学生やリハビリの現場で働いて初年度の方向けの教科書です。それ以外の方はあまり購入してもためにならないかもしれません。 ホントに初歩中の初歩なのですが患者の状態に対してどんなリハビリプランをどう組み立てていかないといけないのか。そのチェックポイントがまとめてあります。
僕も学生の頃はかなり読ませていただきました。懐かしいなぁ。この教科書に書いてあること全部真似してリハビリプランを組んで指導者の方からよく『患者を見ていない』と怒られましたっけ。
そう、これはあくまで臨床思考を教えるものであって全く同じ症例というのは存在しないので自分でアレンジしていかなくてはならない。この記事を読んだ人はその点を十分気をつけるように!
それくらい、学生や臨床初年度の時って視野も狭いし、何を基盤にプランを考えていけばいいのかもわからないと思います。その指標のための教科書だと言えるでしょう。
この教科書の特徴
先ほどもお伝えしましたが、臨床でみるであろうケース毎にどのような思考を持つべきなのか。どの視点から見ていきアプローチしていくのか。
簡単にいうと。ケースが紹介してあって(結構詳細に現病歴とかも書いてあります)、問題点の抽出の仕方が載せてあって、それが問題点となり得る根拠が書いてあります。その根拠を明確にするための検査方法も書いてあります。
そして、ICFに則り心身機能・活動レベル・参加レベル・環境因子・個人因子を加味し在院中の目標をどうするのか。その目標を達成するためにどの問題点に何のアプローチをするのか。そのアプローチを行う根拠までが書いてあります。
正直、学生が聞きたいことが全てが書いてあると思います。目標の立て方・治療の選択方法どれも学生の時って知識が乏しいからネットで探しまくりますよね。この教科書を見れば全部載ってます。 ただし、気をつけなくてはいけないのが僕のように丸写ししてしまうと自分の知識にもならないし、同じようなケースでも同じ境遇の人は1人もいないので痛い目を見ることになるのでご注意ください。あくまで参考にして自分でアレンジしなくてはなりません。
そりゃそうですよね。生まれ育った場所も違えば病巣や受傷機転も違う。家族構成や職業・友人関係全部が同じ人なんてこの世にいたら僕が知りたいくらいです。
この教科書を参考にしつつそういう目線で患者さんを捉えるようにしなくていけませんよ。何度も口すっぱく言っていますが、これができていない人結構多いですからね。
少しだけ教科書の中もを公開します。
ちなみに症例は35ケースあって病院で見られる大体の疾患は網羅されていると思います。運動器や脳血管、神経疾患も載っていますよ。
1ケースだけでこれだけ詳細に臨床思考が書いてあるんですよ。丸写ししたくなる気持ちもわかるでしょ?あくまで参考にね
どんな人におすすめの教科書なの?
・ICIDHの思考が中々拭えず困っている方
・個人と環境因子をしっかりと捉えられるようになりたい方
・今現在、患者さんのリハビリプランに迷いがある方
僕も進行性の神経疾患とか受け持ったときにたまに見返します。あんまり見たことのない症例はどれだけ経験年数を踏んでも不安なものです。キャリアに囚われず初心にかえってこのような症例紹介の教科書を見ることもいいことだと思います。
逆に学生の方にはぜひ購入して欲しいものです。これ1つあればぶっちゃけ臨床実習乗り切れます。もちろん、丸写しはダメですがかなり参考になると思います。リハビリの考え方や治療プランなどは方法を知っておかないと目の前にいる患者さんに適応するかどうかという感気にすら至らない。
まずはこんな方法もあるという視野を広げることに徹して、色んな方法の適応を自分で調べるようにすると、より正解に近い治療が見つかると思います。
車の運転をしたことないのにいきなり実技練習しても大変でしょ?それなりに方法論を頭にストックしておくと『もしかしたら、この方法がこの人には合うかもしれない』という発想に至る。
何も知らなければ、ただただ指導者の言うように実習を行うことになってしまいますので自分のためになりません。 さて、今回はここら辺で終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。他にもリハビリの教科書の紹介をしていますので良ければ読んでいってください。
コメント